令和 新 美味しい
茶の淹れ方実用編 |
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(以下、お茶きん秘伝のいれ方より ) |
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はじめに |
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お店に来店して下さるお客様が、お茶を詰める間の一服のお茶を飲み終えて言うには、、、、 |
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『家では同じお茶なのに店で出してくれる様に、上手にはいらない、いれ方がさすがにウマイですネ(^^;)』
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どうしてか |
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『そうですか、どんなふうにいれています?』と尋ねると、いれるさいにお客さんは(必見)お湯の温度には注意しているとの事、それでも『美味しく入らない』という方は急須にいれる湯の量に問題があることがわかった。 |
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実際にお客さんに普段やっているように淹れてみて頂くと急須に入れるお湯の量が多い事が判った。
また急須の傾きが急で茶葉のすべてがアミに寄ってしまい結果葉が詰まりどんどん濃くなり渋くなってしまうこともあった(テクニックは後で教えます)。 |
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そこで 秘 伝 を 伝 授! |
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例えば3人分のお茶を淹れると仮定して湯の温度、茶葉も適温適量を守り、2合位の急須(360cc位で握りこぶし程度)ではお湯を注ぐ時に多くても急須の半分程の量でいれて欲しい、これはいれる人数 によっても違ってくるが、面倒くさいからといって急須の許容量近くまでお湯を入れてしまい、お湯の量が多すぎて 濃度が薄くなり味気のないお茶が出来上がってしまう。 旨いお茶を淹れるにはまず、少なめにお湯をいれ3人の茶碗に均等に注ぎ分け次にまた急須にお湯を入れ3人に注ぎ分けるとコクのある美味しいお茶を淹れる事が出来る。但し2回目からはお湯を入れてすぐに器に注ぎわけること。 |
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※色が出ないからといって急須を洗濯機の様に廻している方が時々いるが廻しても茶葉の芯の味は時間が経たないと出て来ないので無意味である。 |
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また数人分を入れるなら右のアニメーションの様に2回から3回位に分けてそれぞれの茶碗に注ぐと急須の中で湯が行ったり来たりするので
(水平往復運動(ブランコ運動))茶葉も茶漉しのアミにへばりつかず詰まらなく出る。
濃度と味のバランスが良く、上手に入れることができる。要は一気に注がないことだ!!
もう少し検証してみた
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さらに極めると茶葉の量は? |
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私が配達に行った先で事務員の方に一番よく聞かれる事は いつも淹れている人数だと担当の方も茶葉の量と湯量は想像がつくらしいのだが、いつもの人数が3人だとすると5人になったときや10人くらいになったときに茶葉の量、湯量、がわからないといった内容である。たしかに人数と茶葉の量は正比例ではないので注意したい。
例えば一人あたり入れる湯量が60cc(実際に出来上がる量は茶葉のグラム数の約4倍湯を吸ってしまうので多少少ない)とし3人前淹れるとすると また人数が増えて10人ならば 4√10 で 4X3.16=12.64g となるので投入茶葉は13gとなる。
さらに美味しくいれるには重要な要素がもうひとつある
さあ「注ぎ分け時間」もグラフ化して考えよう! 深蒸し茶は茶葉の粒度が細かいので蒸らし時間は20-30秒で良いが粒度の荒い普通蒸し煎茶の時は蒸らし時間は長めとなるので y=5x+35 の35を65と入れ換え y=5x+65 とすれば良い(この時は蒸らし時間は約60秒) ※湯温72度は渋味、苦味は主に「カテキン」の溶出量を制限し、低い温度でも溶け出すアミの酸(旨み甘味)を引き出せる温度とした
、したがって80度のお湯を使用すればこのグラフよりもっと短い浸出時間でいれなければならない。 注ぎ分けのテクニックが必要な訳 ここまでくると「どんなタイミングで濃くなっていくのか、、」調べたくなってきた。 以下は茶碗6個を横にならべて2秒間隔で左側から注いでみた。 見た目では左から1、2、3、4番目までは同じ濃さのようにみえるが測定機で計ってプロットした。 左からP、Q、R、S、T、Aはそれぞれ茶碗の123456となりT、Aつまり4,5番目から急激に濃度が上昇しているのがわかった。何度か実験し数式 y=2χ2xχ+500 の相関が得られた。
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さらに極めると茶碗は? |
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聞いてみると圧倒的に「コップ型の湯飲み茶わん」が多くしかも大きくて厚いのが多い、コップ型は深いので入れるとお茶の色が判りにくく、目に入ってくる情報が半減してしまい、見た目にも色が悪くしかも香りが拡散しない、紅茶用カップとコーヒー用カップがあるように形がその飲み物を最大限に引き立ててくれるのである。 |
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実際お茶の審査などに使用される器は白い磁器製で光の透過を考えて薄く出来ている(その性格上、煎茶茶碗としては大き目である)。 ※お勧めは磁器(じき)製品で光が透過する薄いものならなおさらOK、もし手元になかったら紅茶のティーカップでも代用出来ます。また内側に多少でも柄があると湯量の目安になりいつでも美味しいお茶を淹れるコツとなる。
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さらに極めると沸かし方は? |
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お茶に使うお湯はどの茶の場合も、必ず新鮮な水を一度ガスの火力で沸かし塩素を除去し、完全沸騰したお湯をポットに移して使います。いつでも適温を保つ電気ポットは俗にいう【湯疲れ】が生じ、お湯そのものが美味しくありませんし時々お湯に匂いが付いてしまいます。なお日本の水道水は比較的安全で美味しく飲めます. ※中国では第一沸は「カニの目のような泡」、第二沸は「魚の目のような泡」、第三沸は「松林に風が吹くような音」と表現し完全に沸けばこのような音がすると出ている(鉄瓶などの側面に描かれた絵に松林が多いのはこのためである) |
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もっとこだわるならば急須は? |
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ポットのお湯を1合から2合までの『とこなめ急須』(陶器製で酸化鉄が塗ってあるのでお茶が美味しくでます)に少な目にいれ茶碗に少しずつ注ぎ分け、最後の一滴までしぼりきってください。 |
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ま と め |
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以上の7点(湯の量、湯の温度、茶葉の量、総浸出時間、茶碗、沸かし方、急須)さえ注意すれば同じお茶が見違えた様に美味しく味わえます。
上記の廻し注ぎ方式では一回で(一煎目で完了)していることを前提としている方法であるが想定してるシチュエーションとしては一煎目で人数分を淹れてしばらくしてから、例えばお菓子を頂いてから二煎目を頂くという感じです、しかし待てよ日本茶って二、三煎目まで成分が出るんじゃナイ?茶葉を使う量を軽減したいと考えているかた、、そうなんですねお茶は二煎目で完了したい方は茶葉が
すくなくて済みます
追記 それではどうするのか?、、
失敗しない方法のひとつは (お湯で淹れたお茶は短時間で酸化し色香りとも変化するのでなるべく早く使用するのがコツ)
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そしていつでも美味しく飲みたい方は日々試行錯誤を繰り返しご自分の嗜好にあったお茶を淹れる技術を身に付けてください。 |
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※一般に言われている事ですが高級茶ほどぬるま湯で、少ない湯量でゆっくりいれ、下級茶ほど高温で多目の湯を使って短時間にいれます。これは高級茶の旨みはアミノ酸によるものでこの旨み成分が高級茶は多く含まれているために高温でいれるとタンニンが出過ぎ うまみが感じられないからです、しかし実際に温度を調整してやってみると並のお茶も、安いお茶も茶の量を少し多く使用し温度を低く(70℃位)にしていれれば結構美味しく出ます。ニ煎目はタンニンが出過ぎると苦みが強くなるので、早めにつぎきることがポイントです。 |
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廻し注ぎ方式は実験中にわかった事だが高級茶葉を使用した場合その良さが
人数が増えると出し難い、一煎目勝負でお茶の旨み甘味をバランス良く引き出してあげられる限界は一人の淹れ手で5,6人迄である事も判明した。会場等で大人数に対して美味しくうまく淹れたい時は5人前を1サイクルとして葉を入れ換え接待すると喜ばれる。(何故煎茶セットは5人前で構成されているのか、、もしかしてこんなところにも理由があるのかもしれない)
忙しい時にも美味しくだせる方法が「出汁茶」である、これは私が名付けた方法であるが「濃縮還元ジュース」に似ている。つまり予め旨み成分たっぷりのお茶を準備しておきお客様がいらっしゃった時にお茶で割って出す方法である。
2、このエキス約15cc にお湯30ccで薄めて出来上がり。 ※お湯で薄めるか、薄いお茶で薄めるかの判断は茶葉によって違うので試行必要
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◆お茶のいれ方番外編
その1(目からウロコが落ちるかも?)
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